「常識」とやらに振りまわされてきた営業より本日アップします。
世の中の常識は時代とともに変化します。
赤ちゃんが泣いても「抱き癖」がつくからとすぐには抱っこしないというやり方を今のママさんたちは推奨されてはいません。風邪の時は湯冷めしないように入浴は控えてというのは、自分の家にお風呂がなくて銭湯通いしていた頃の名残でしょう。阪神淡路大震災の後は、家を支える基礎は布基礎からベタ基礎が主流になりました。鉄のフライパンを洗剤を使って洗ってはいけないと言われてきましたが、油ならしによって形成された油膜は洗剤でこすったくらいではびくともしないことがわかっています。人々の行動の規範とすらなる「常識」がものの見事にひっくり返される時の気持ちよさって何なんでしょう。
話は変わって。。。
最近わが家では、とりわけ私と娘が、イギリスの料理コンテスト番組を見ることに夢中になっています。2010年から続いている名物番組のようですが、これまでまったく知りませんでした。3年前に日本版も作られていますが、本家の方がやはり面白い。はじめは、イギリス人が作るケーキって美味しいんだろうかと懐疑的な目で見ていたわけです。しかし、味は正直わかりませんが、パンやパティスリーに投入されるユニークなアイディアとチャレンジングな試みに惹かれてしまいました。
この番組を見ていると、なんだか自分でも作ってみたくなるのです。そこで伝統的な英国菓子でありながら、初心者にもとっつきやすいスコーンを作ってみました。
ちょっとイメージと違ったけれど良しとしましょう。美味しかったし。
スコーンは材料も少なく作り方も簡単ですが、唯一、薄力粉とバターを混ぜる工程が面倒くさいと多くの人が言います。
これはおそらく、冷やしたバターを溶けないように適当な大きさに切り刻み、小麦粉と混ぜる際に、最終的にパン粉のような状態になるように、指先でバターの塊を押しつぶしながら全体に行き渡らせるという工程が「常識」となっているからです。しかし最近のレシピは、「溶かしバターでいいんですよ」というものが人気のようです。スコーンの常識も変わりつつあるのです。