8月、少しは戦争のことを考えるようにしている営業より本日アップします。
戦後80年です。いつの間にか80年になってしまいました。吉永小百合もタモリもことし80歳です。
時間の感覚はときどきバグを起こします。
80年前のことが今の自分につながっているとは普通は到底思えません。例えば現在30歳の人が生まれたのは1995年、その80年前は1915年です。前年に第一次世界大戦が始まり、日本が中国に対して21ヶ条の要求を突きつけた年です。大正4年です。はるか遠くの時代で、そこから連続する自分を感じることは不可能です。80年というのはそれくらい遠く長い時間です。太平洋戦争の記憶が風化するのも無理ありません。
一方でこんなことも考えます。アメリカからペリーが来航して日本が開国するのが1858年、今から167年前。終戦よりさらに昔の出来事ですが、167年というのはおばあちゃんの人生2回分でしかありません。開国って割と最近のことのように思えてきます。
風化させるもさせないも自分次第なんだと思います。
毎年8月は、戦争に関わる本を読むようにしています。
今年は本棚からこの本を引っ張り出してきました。
野坂昭如の『戦争童話集』です。表紙がなくなってしまいました。
14の短編が収録されており、その全てが「昭和二十年、八月十五日」という書き出しで始まります。(もっとも有名なのは、三省堂の中3国語教科書にかつて掲載された「凧になったお母さん」でしょう。)
野坂昭如が歌う「チューインガム・ブルース」を聴きながら、八月を過ごそうと思っています。